現在の救急医療体制は、医療サービスを必要とする方が平等に受けられることを目的とする地域医療への取り組みにより、各地に所在する医療機関を患者の重症度に応じて、第1次から第3次救急にまで分けています。
この体制は、都道府県が作成する医療計画に基づき、現在では全国各地で確立しつつある状況にあります。
その分類は、第1次が外来で対応可能な軽症、第2次が入院や手術を要する重症、そして第3次は第2次救急まででは対応できない一刻を争う重篤と、患者の重症度及びそれに対応可能な医療水準により分かれています。
これは往々にして病院の施設規模に比例し、大学や国立など大規模病院では、地域内の医療の要として高度救命又は救命救急センターを備え、第3次救急機関としての役割を果たすのが現状です。
その為、この体制下で働く看護師にも、より高度な医療水準を保つ職場である程、更に専門的な看護技能や知識が求められる状況にあります。
特に最先端の現場では、患者を中心としたチーム医療への取り組みが進み、そのチームの一員を構成する看護師にも、より専門性の高い役割が期待されています。
その為、殊に大規模病院では、専門看護師や認定看護師など特定の看護分野に優れた技能と知識を持つ有資格看護師の採用が進む状況にあります。
また、医療技術の高度化に伴い、看護師の役割分担も細分化する状況にあることから、実際にも現場で活躍する有資格看護師が増えていると同時に、資格取得を目指す看護師も増加傾向にあるのが現状です。